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第30回眼 「近視はすべて遺伝」て、本当?!

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教育熱が近視をあおる?!

教育熱

現在、日本国内のメガネ・コンタクトレンズ使用者は6割にのぼると言われています。
まさに、近視でない人は少数派、という状況にあります。

にも関わらず、海外に比べ、国内における近視の研究はあまり進んでいないのが現状です。

そんな事情から、近視に関する研究報告や論文は、ほとんどが海外のものになってしまうのですが――

海外に目を向けてみると、近年、日本を含む東アジア地域で、子どもの近視の著しい増加現象がみられることがわかります。

上記の一卵性双生児の研究が行われた香港でも、15歳以上の人口の中で、近視の人の割合が4割に達したというデータがあります。

中国は、ここ数年、文化・産業といったさまざまな分野で、めざましい発展をとげています。

他のアジア諸国も、それに続けと進展しているわけですが、それに比例して親たちの教育熱が高まっているのも、また事実です。

教育熱の高まりとともに、子どもが机に向かう時間が増え、結果として近視も増加…
そのあたりの事情は、他諸国より少し先行してきた日本と、ほぼ同じといえるでしょう。

ここでもうひとつ。
シンガポールで行われた、ある研究報告をご紹介します。

証明された、近視進行の原因

近くを見続ける作業

シンガポールは、日本以上に、近視の人の数が多い国です。

小学校6年生の児童のうち、なんと60%が近視であるというデータもあるのだそうです。

シンガポール国立大学の研究チームが2002年に発表した論文の中に、子どもの近視の進行について調査したものがあります。

2つの小学校から、7才~9才(1~3年生)の児童1,005人が選ばれました。
2校のうち、1校は学力成績優秀校、もう1校は学力面ではランキング下位レベルにある学校です。

1,005人のうち、
近視でない児童 68%
近視の児童 32%
実に、1~3年生の子どもの“30%以上が近視、ということになります。

そして、近視のグループの子どもには、下記の傾向が見られたと報告されています。

  • 親が高額所得者・高学歴の方が、子供が近視になる確率が高い
  • 1週間に本を3冊以上読む子どもは、2冊までの子供に比べ、近視になる確率が高い
  • 進学クラスの子供やパソコンを使っている子供は、そうでない子供より近視になる確率が高い
  • 「成績優秀校」の児童のほうが、そうでない学校に比較して、近視である確率が圧倒的に高い

これは、読書や受験勉強、パソコンといった「近くを見続ける作業」が、近視の進行に深く関わっている、ということを証明している、ひとつのデータと言えます。

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