ハーモン距離は、アメリカの教育者で視覚理論家のダレル・ボイド・ハーモン（Darrell Boyd Harmon）によって提唱された概念です。

これは、読書や近くの作業を行う際に、目と対象物との間に適切な距離を保つことで、視覚の快適性と効率を向上させることを目的としています。

ハーモン距離は、個人の体格に合わせて簡単に測定できます。以下の手順で測ってみましょう：

• 片方の手を握って拳を作ります。
• その拳を顎の下に置きます。
• 肘を机やテーブルの上に置き、前腕を垂直に立てます。
• 肘から中指の第2関節までの距離が、あなたのハーモン距離です。

近年、スマートフォンやタブレットなどのデジタルデバイスの普及により、目を酷使する機会が増えています。

特に子どもたちは、近くの画面を長時間見ることで目に大きな負担をかけてしまうことがあります。

ハーモン距離を意識することで、以下のような効果が期待できます：

• 目の疲れを軽減する
• 近視の進行を抑える
• 姿勢の改善につながる

また、ハーモン距離は個人の体格に合わせて測定されるため、子どもから大人まで幅広く活用できます。

ハーモン距離を意識して、日常生活に取り入れることで、目の健康を守ることができます。以下のポイントを参考にしてみてください：

• 読書や勉強の際：本やノートをハーモン距離に保ちましょう。
• スマートフォンやタブレットの使用時：画面との距離をハーモン距離に保ち、長時間の使用を避けましょう。
• 休憩を取る：ハーフタイムを取り入れましょう。5分～20分に1回、目を画面から離して5秒～20秒間遠くを見るだけで、毛様体筋のリセットにつながります。
• 姿勢を正す：背筋を伸ばし、正しい姿勢で作業を行いましょう。

これらの習慣を取り入れ、目の疲れを軽減し、視力の低下を防ぎましょう。

ハーモン距離は、目の健康を守るための簡単で効果的な方法です。日常生活の中で意識して取り入れ、快適な視生活を送りましょう。

参考：日本視能訓練士協会、日本近視学会