
『不同視』ってなあに?

「不同視」には、本人が気づきにくいという特徴があり、発見されたときには、絶望的に左右の視力の差がついてしまっている場合があります。
それで、いったい何が困るんでしょう?
今回は、「不同視」に関連する大切なお話を、眼育(めいく)博士がしてくれます。
どうぞ、お見逃しなく!
■登場人物■
【眼育(めいく)博士】
眼育トレーニングの創始者で目の健康のエキスパート
【ミドリママ】
30代のワーキングマザー
息子のケンタの視力を、何とか回復させたいと思っている
【ケンタ】
9歳。学校の健康診断で視力が落ちていたことが発覚
ケンタの視力低下がきっかけで、視力のスペシャリスト、眼育博士に相談することになったミドリママ。
今日も眼育博士の研究所に目の勉強に来ているようです…
【ミドリママ(以下ママ)】
「博士、『不同視』ってなんですか?」
【眼育博士(以下博士)】
「またいきなりー!『不同視』という言葉でなにか気になることでも?」
【ママ】
「実は、ケンタが最近会話しているときに、体が少し左斜めに向いているんですよね。
そう、斜(しゃ)に構えてるって感じ。
ああいうの、外で目上の人と話すときにしてしまったら、失礼ですよね。お友達のママが、それはひょっとして、不同視じゃないかって言うんです。
実は、眼育のメルマガで知ったらしいんですが…
ところで、その不同視ってなんですか?」
【博士】
「不同視とは、左右の眼の視力に極端な差ができることです。
いわゆる『がちゃ目』のことですね。これまでは、一度左右の視力に差ができてしまうと、日常生活では良いほうの目ばかり使い、悪い方の目がますます使われなくなって不同視が進む、と考えられてきました。」
【ママ】
「さぼり目って言葉を聞いたことがありますが、そのことかしら?」
【博士】
「そう、視力の悪い方の目は働いていないって思われていたんです。
でもね、不同視について、私は新しい説を唱えています。それは、不同視の原因はさぼり目ではなく、遠くを見るのに視力の良い方の目を使い、近くを見るのに視力の悪い方の目を使っているという、【使い分け】説です。」
【ママ】
「えっ、片眼を近くを見るために使い、もう片方の目を遠くを見るために使っているってことですか?
それって、超ベンリ~!じゃないですか?
不同視って、悪いことばかりじゃないんだ!」
【博士】
「ははっ、確かに人間ってなかなか器用なもんですなあ。
不同視も、初期の段階では、それほど不便は感じないはずですからね。
実は今、この不同視がとても増えているんですよ。」
今なぜ、不同視が増えている?

【ママ】
「視力に極端な左右差がある子たちが増えているってことですか?」
【博士】
「そうです。
その原因は、近い距離を長時間見続ける機会が、昔に比べて圧倒的に増えたことにあります。生活環境が劇的に変化しているでしょ。
DSをはじめとする携帯型ゲーム機。パソコン、スマホ…。
私は、まだどれもよく使いこなせませんがねぇー。」
【ママ】
「まぁ博士ほどのアナログ人間はおいとくとして…
確かに、昭和よりも今のほうが、ずっと目を酷使しているかも。」
【博士】
「昭和20年と今とでは、小学生の近視の割合はなんと5倍も増えているのですよ。」
【ママ】
「それは、驚きですね。
でも、それって時代の進化ってことも関わっていますよね。
しょうがない部分もあるような気がします。不同視の人みたいに、目を使い分けするのは、生活環境に適応するために、しょうがなくやっている部分もあるんじゃないでしょうか。」
【博士】
「適応という側面は、間違いなくあるでしょうね。」
不同視対策への最初の一歩

【ママ】
「ケンタが不同視かも?って心配したけれど日常生活には不自由していないみたいだし、あんまり心配しなくてもいいですか?」
【博士】
「不同視は、本人があまり困らないため、発見が遅れて、進行させてしまうケースが多いのも事実です。」
【ママ】
「進行してしまった不同視は、やっぱり問題ですか?」
【博士】
「もちろんです。
不同視になると、【両眼視機能】が健全に育ちにくくなりますからねぇ。」
【ママ】
「りょ、りょう、両眼視機能?」
【博士】
「目って、ふたつあるでしょう。
この2つの目を協調させて能力を発揮する使い方が、両眼視機能です。」
【ママ】
「両目が強調しないと、能力が充分発揮できないってことですか?」
【博士】
「見えるものに、遠近感や立体感、奥行きが感じられるのは、目がふたつあるからですよ。」
【ママ】
「そういえば、右眼に“ものもらい”ができて眼帯していたとき、車の運転で、前にいる車との距離感が感じられなくて、すっごく怖い思いをしました。」
【博士】
「野球やテニスなどの球技をするときも、ボールのスピード感や距離感がつかみにくいなど、【両眼視機能】が充分働かない場合の影響は大きいですよ。」
【ママ】
「あら~、大変じゃないの!
やっぱり、不同視も初期のうちになんとかしないとヤバそうですね。
どうしたらいいですか?」
【博士】
「もちろん、眼育には、不同視対策のプログラムもありますので、眼育を始めるのが理想的です。
しかし、まずは日常で、次のようなことに取り組む事も、とても効果があります。」
【ママ】
「博士、そこのところ、じっくり教えてくださいっ。」
【博士】
「いいでしょう。
不同視の人は、先程いったように、無意識に目の使い分けをしています。
そこで、意識的にその逆をしてみることです。」
【ママ】
「ひょっとして、視力の悪い方の目で遠くを見て、視力の良い方の目で近くを見るということですか?」
【博士】
「その通りです。
見る距離によって、片手で、普段使っていると考えられる方の目をふさいでみるのです。」
【ママ】
「ケンタの場合は、右目の視力が悪いので、遠くを見るときに、左目をふさぎ、近くを見るときに、右目をふさげば良いですか?」
【博士】
「そうなりますね。
それによって、見え方が今までと変わることに気づき、自分が普段、片方の目を中心に見ていることに、気づかせる必要があります。
そこから、次は両目を使うことを意識する段階に移ります。」
【ママ】
「帰ったら、ケンタにも早速やらせますね。
それから、パソコンばっかりやっているパパにもやらせてみます。もし、彼も不同視で、私のことをさぼって片目でしか見ていないとしたら、許せないですもの。」
【博士】
「だからさっき『さぼり目』ではないって言ったの、聞いてました???」
まとめ

◆『不同視』って? 時代環境が作り出す視力◆
不同視とは、左右の眼で極端な視力差があること
→通称「がちゃ目」
- 不同視が急増している理由は、現代生活への環境適応の結果と考えられる
- 不同視は、普通の生活の中では不便を感じにくく、発見されにくい
症状が進むと、両眼視機能が発揮されにくくなり、遠近感や立体感、スピード感などがわかりにくく、車の運転や、球技スポーツなどへの影響が大きい。
不同視になっていないかどうか、月に一回など、定期的な視力検査を心がけると良い。
家庭で視力検査をするには、下記のようなキットを利用すると簡単。
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