
もう説明できますか?

「小学2年の息子が、先日学校の視力検査でD判定をもらってきました。
半年前まではB判定だったので、慌てて眼科に行きました。
診断結果は、両目とも0.2。
メガネはまだかけさせたくないので、しばらくはワックとミドリンで様子を見ることになりました。
少しでもメガネを使用する時期を遅らせたいと思っているのですが、ワックやミドリンを使うことで、効果はあるのでしょうか?」
これは、眼育総研の視力向上可能性判定に寄せられたメールから、一部を抜粋したものです。
この方と同じように、子どもの近視で眼科を受診した際に、ミドリンやワックの使用をすすめられるケースは大変多いようです。
ミドリン?ワック?それは何?どんなことをするの??
初めて耳にする方は、そんなふうに思いますよね。
ミドリンについては、以前このメルマガその目薬ちょっと待った!でも取り上げました。
ミドリンについて詳しく解説していますので、参考になさってください。
今回は、ワックを取り上げたいと思います。
ワックとは何か、効果のほどは――??
このメルマガでは、「近視はなぜ始まるのか」ということについて、何度も話題にしてきました。
「いつも読んでいるので、もうバッチリ理解しています。誰かに解説してあげたいくらいです」
という方もいらっしゃるかもしれませんが、念のためもう1度、その点についておさらいしておきたいと思います。
近視のはじまり
遠くを見るときは、目の筋肉はリラックスして伸びるので、水晶体が薄くなる
↓
近くを見るときは、目の筋肉は緊張して縮むので、水晶体が厚くなる
↓
近くをずっと見続けていると、目の筋肉はずっと縮みっぱなしになり、さらに、近くを見ている時間が長くなると、遠くを見ても、目の筋肉は元のように伸びなくなる=『目凝り(めこり)』の状態
↓
水晶体はずっと厚くなったまま=遠くにピントが合わなくなる
※水晶体とは、目の中でレンズの役割をしている部分。
厚くなったり薄くなったりすることで、目の焦点を近くにも遠くにも合わせることができる。
こうして近視が始まり、さらに言うと、こういったことを防ぐために『眺視』や『ハーフタイム』を生活の中に取り入れることが大切というお話を、前号までさまざまな切り口でお話してきました。
本当は怖い「様子を見ましょう」…

学校検眼で近視がわかり、言われるままに眼科を受診すると、よく言われる言葉があります。
それは、「まだメガネを使うほどではないようですので、様子を見ましょう」というもの。
でも、「様子を見ましょう…」とは、具体的にどういうことでしょうか?
「様子を見ていれば、良くなるかもしれませんよ」ということでしょうか?
もちろん、そんなわけはありませんよね。
答えは、
「まだメガネには少し早いようです。ですが、近視がさらに進行したら、また来てくれれば、メガネ処方箋を出しますよ」
ということなのです。
「えっ、そんなぁ…身もフタもないじゃないの」
と思われる方も、いらっしゃるでしょうか。
ですが、近視に関しては、“様子見”していても、良くなる可能性はあまりないのが現実です。
去年C判定をもらった視力が、1年間様子を見ていたら、今年はA判定に戻ったなどということは、ほとんど聞いたことがありません。
「様子を見る」と言うと、何となく聞こえはいいのですが、要するに「手をこまねいている」状況になってしまうわけですね。
そのこともあってか、最近多いパターンとしては、『とりあえず「ミドリン」や「ワック」を使いながら、「様子を見ましょう」』と言われるパターンです。
そうなると、手段を示された分だけ、「近視宣告」を受けた子どもの親としても、多少の希望や安心感を持つことができます。
単に「様子を見る」だけ、ということを考えたら、それも当然ですよね。
しかしここで問題なのは、それらが「ワックやミドリンなど、自分以外の力を使って対処しよう」という考えに基づいている点です。
ワックとは何か?

画像引用:株式会社ワック
ワックとはどんなものか、ここで、ご紹介しておきましょう。
簡単に言うと、大きな望遠鏡(展望台などでよく見かけるものをイメージしてください)のような装置の中をのぞき、映し出される風景画像などを5分間眺めるというもの。
それにより、遠くの風景を長時間眺めるのと同じだけの効果があるとうたわれ、眼科でもそのように説明されます。
装置は眼科にしかないので、週に数回通いながら行うことになります。
この器具を製造している会社(←社名がワック)のホームページには、間接的に毛様体筋を刺激し目の緊張を解く方法、これは雲霧法と呼ばれ、眼精疲労の軽減や内側に寄ってしまった視線を平行に保つ効果を持ちます。
とあります。
また、メガネ処方前の習慣的な調節緊張をリラックスさせますので、近視などの過矯正、潜伏遠視の検査に最適です。
さらに、本器による瞳孔反応、調節の安定は屈折検査だけでなく、他の諸検査にも安定した効果を発揮します。
ともあります。
ここで1つ気がつくことがあります。
ワックの本質

「検査に最適」、「諸検査にも安定した効果」など、「検査」という言葉が目につきます。
そして、どこにも「近視の治療に効果がある」とは書いていないようです。
さらに、この装置の正式名称は、『両眼視簡易検査器』です。
製造会社が「株式会社ワック」であるため、「ワック」と呼ばれるようになったのです。
つまり、ワックは「治療器具」ではなく、本来は「検査の道具」です。
眼底(目の奥)を検査するために、薬で目の筋肉を麻痺させて、瞳を大きくさせる――というのはミドリンの本来の用途でした。
ワックも、本質的には同じということです。
遠視用のメガネをかけるのと同じ

上記の説明中に、『雲霧法(うんむほう)』という言葉が出てきました。
これは、近視の人に遠視用のメガネをかけさせて、わざと目のピントが合わないようにして、目の緊張状態をやわらげようとする方法です。
視力検査は、目の筋肉を緊張させたままの状態で行うと、測定値が実際よりも悪くなることがあります。
つまり、ワックは近視の人が遠視用のメガネをかけることと、ほぼ同じことともいえます。
また、「調節緊張をリラックスさせる」ことがうまくいけば、『目凝り(めこり)』の改善には役立ちます。
しかし、お気づきかもしれませんが、これは「一時的に」であり、あくまでも対処療法にすぎません。
その人が近視になった根本的な原因にはアプローチしていませんので、その効果を長続きさせることは難しいのです。
それだけに頼っていると、最終的には近視が進行してしまう例が多いのは、そのためです。
まとめ

眼科を受診したときに言われる、「様子を見ましょう」という言葉。
そして、“様子見”しながら、ミドリンやワックを使うのが、最近多いパターン。
ワックの本質は?
目の緊張を一時的に解いて、検査を正確にするのが目的なので、あくまでも一時的な「対処」に過ぎず、根本的な近視の原因にアプローチしているわけではない。
これだけに頼っいてはダメ!
「ミドリン」「ワック」って、そういうことだったのか!
じゃあ、「根本的な近視の原因」から視力回復に取り組むには…
「早期発見/早期対処」の機会を逃さないために…
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