第82回眼 集中力が高いと近視になる!?
執筆者眼育総研事務局
🖍 公開日:
2025.04.25
↺ 更新日:
2025.04.26
執筆者眼育総研事務局
2001年より子供の視力回復トレーニング教材の企画・販売や教室を運営現在はTVやYouTubeを見ながらトレーニングができるホームワックの製造・販売を行う

「集中力が高い」の盲点

「集中力が高い」というのは、素晴らしい長所です。
しかし、そこには意外な落とし穴があることも、知っておく必要があります。

今回は、「集中力と近視」に関連する大切なお話を、眼育(めいく)博士がしてくれます。

どうぞ、お見逃しなく!

■登場人物■

【眼育(めいく)博士】
眼育トレーニングの創始者で目の健康のエキスパート

【ミドリママ】
30代のワーキングマザー
息子のケンタの視力を、何とか回復させたいと思っている

【ケンタ】
9歳。学校の健康診断で視力が落ちていたことが発覚

ケンタの視力低下がきっかけで、視力のスペシャリスト、眼育博士に相談することになったミドリママ。

今日も眼育博士の研究所に目の勉強に来ているようです…

【眼育博士(以下博士)】
「ケンタ君は、DSゲームが好きなんでしたっけ?」

【ミドリママ(以下ママ)】
「そうですね、大好きです。
クリスマスプレゼントもDSの新しいソフトをねだるので買ってあげました。」

【博士】
「1日にどれくらい遊んでいるんですか?」

【ママ】
「1時間です。
放っておくと、いつまでもやり続けるので、1時間と決めて守らせています。

というか、こっちで時間を計って、タイムリミットになったら無理やり電源を切ります。
自分からは、まず気づかないので。」

【博士】
「ケンタ君は、夢中になると、時間の経過もわからなくなるんですね。」

【ママ】
「そうなんです。
やっている間は、一心不乱にやり続けます。
私が『1時間経ったわよ!』って教えるまで、まるで気づきません。」

【博士】
「きっと、ケンタ君は集中力が高いんですね。」

【ママ】
「…そうかもしれません。
ゲーム以外でも、夢中になると、時間を忘れて取り組んでいることが多いです。」

【博士】
「そうした性質は、きっと将来役立ちますよ。

社会人になった後も、集中力いかんによって仕事のはかどり方はかなり違ってきますからね。」

【ママ】
「そうね、将来有望かも。
遊び以外に関心が向いてくれればの話だけど。」

【博士】
「集中力が高いことは大きなメリットではあるんですが、しかし一方で、近視になりやすい特質でもあることは、覚えておいて頂けると良いかもしれません。」

【ママ】
「ええー!!どうして、どうして?」

【博士】
「それは、集中したときに、視界を狭い範囲に限定しやすくなるためです。

集中力が低いお子さんは、例えばDSをしていても、すぐに隣の人に話しかけたり、周囲の出来事に気を取られて、ほかをチラチラ見たりします。

それによって、DSゲーム以外の距離に、自然に視線が飛ぶことになります。
これに対して、集中力の高いお子さんは、一心不乱に画面を凝視する傾向があります。」

【ママ】
「いろんな場所を見たほうがいいんですか?」

【博士】
「距離の違うものを見た方が良いんですね。
それによって、ピント調節の筋肉が、緊張から解放されやすくなります。」

【ママ】
「緊張が続くのがダメなんですか?」

【博士】
「そうです。
目の内部の筋肉は、近くを見るときに緊張し、遠くを見るときに弛緩します。

近くばかり見ていると、緊張状態が固定され、遠くを見るときに弛緩しづらくなり、近視が始まりやすくなるのです。」

【ママ】
「筋肉が凝ってきて、働きが悪くなるというようなことかしら?」

【博士】
「まさにそういうことですね。
DSゲームをやっているときなどは、目の内部の筋肉は、すごい緊張状態におかれます。

その状態があまりにも長く続くと、その状態に適用しようとして、近視が進行することになります。」

【ママ】
「でも、集中力が高いのは、良いことでもありますよね。
集中力を無くさせるわけにもいきませんし、どうしたら良いでしょう。」

【博士】
「集中力が高いお子さんは、緊張を意図的に解く方法を用いると、良いですよ。」

【ママ】
「どうやってやるんですか?」

目だってハーフタイムが欲しい!

【博士】

「それは、ハーフタイムという方法です。」

【ママ】

「サッカーみたいですね。」

【博士】

「まさにサッカーのハーフタイムのようなものです。

方法は、近くを見る作業が続くときに、一定の時間間隔ごとに強制的に距離の違うものを見ます。

効果を知るために、ちょっと実験してみましょうか。
携帯型ゲーム機があればいいのですが…」

【ママ】

「私のスマホではどうでしょうか?テトリスができるので。」

【博士】

「わかりました、それでいきましょう。
それでは、この部屋の天井の、角の部分を見てください。
天井と壁の間の線が、角に向かって3本交差しますよね。
その3本の線と角の1点は、はっきり見えますか?」

【ママ】

「このくらいの距離なら、はっきり見えます。」

【博士】

「現状の見え方を覚えておいてください。
それでは、スマホで、テトリスを1ゲームプレーしてください。
ケンタのように、集中してやってみてくださいね。」

テトリスを始めるママ。約10分が経過。

【ママ】

「終わりました~。ふぅ。久しぶりなんで、調子が出ないわ~」

【博士】

「それでは、すかざず、先ほど見た天井の角を見てください。」

【ママ】

「ええっと、あの角を見るんですね。…あれ、ぼやけてはっきり見えないな。」

【博士】

「それでは、そのまま、そこを見ながら、ピントが合ってくるまで、待ってみてください。」

10秒間ほど、部屋の天井の角を見つめるママ。

【ママ】

「あ!少しづつピントが合ってきました♪」

【博士】

「今の実験でわかるように、目を酷使した直後は、普段はピントが合わせられる位置でも、ぼやけて見えるようになることがあります。

そんなときは、慌てずに、そのままじっとその場所をリラックスしながら見つめていると、徐々にピントが合うようになってきます。」

【ママ】

「目がかなりリラックスできた気がします。
これは、実に簡単な方法ですね。
さっそく帰ったら、ケンタに教えます。」

【博士】

「コツは、自分が普段はピントを合わせられる範囲の中で、遠めの距離のものをターゲットにすることです。

ケンタ君と一緒に、先ほどのように実験しながら、どこをターゲットにするかを決めると良いですね。」

【ママ】

「何分間隔でやるのが、いいんですか?」

【博士】

「10分間隔程度が理想ですね。

10分近くの作業をしたら、たった10秒間で良いので、目のハーフタイムを入れることを習慣化しましょう。」

【ママ】

「ケンタは自分で気づかないから、私が10分計って、その都度教えないといけませんよね。ちょっと面倒かも…」

【博士】

「それには、スマホのタイマーやキッチンタイマーを使ってはいかがでしょう。
キッチンタイマーなら、100円ショップでも売られています。
10分間隔でブザーを鳴らすように設定すれば、ケンタ君も自分でできますよ。」

【ママ】

「そっか、それは便利!
買い物ついでに、ケンタ専用のタイマーを買って帰ることにします。」

【博士】

「ハーフタイムを効果的に身につけるための、ハーフタイムキットという商品もありますので、これも良かったら検討してみてくださいね。」

※現在は、ハーフタイムキットの販売は終了しております。

【ママ】

「スゴイですね。後で実物を見せてください。
それにしても、さっき久しぶりにテトリスをやったら、楽しかったわ。
私って若い頃、テトリスは仲間内で負け知らずだったのよね。
また最高得点を叩き出してやろうかしら。」

【博士】

「熱中しすぎて、自分が近視にならないようにね…」

まとめ

視力回復辞典(視力回復の真実)

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