ブルーライトカット
ブルーライトカットは、ディスプレイなどから出る青色光(おおむね380–500nm)の一部を、レンズや保護フィルム、端末の画面設定(ナイトモード等)で減らす手段の総称です。
ブルーライトカットで期待できること
- 眼精疲労や睡眠に対する明確な改善効果は乏しい:短期的なデジタル眼精疲労や睡眠の質の改善で有意差なしとされています。
- 画面の青色光は弱い:日常的なディスプレイの青色光が人間の目に障害を起こす根拠は確認されておらず、デジタル眼精疲労の主因は使い方(姿勢・距離・瞬目低下・照明)とする専門団体の解説が主流です。
ブルーライトカットは、日中の常用で大きな効果を狙う道具ではありません。まずは休憩・距離・明るさなどの行動調整が基本となります。
小児への注意(国内での見解)
日本眼科学会・日本眼科医会・日本近視学会 など6団体の連名連名の慎重意見では、小児にブルーライトカット眼鏡を常用させることを推奨しないと明記。眼精疲労は光よりも使い方の問題が大きく、睡眠リズムの観点からは就寝前のデバイス制限やナイトモードなど“使い方”の見直しが勧められています。
※6団体:日本眼科学会・日本眼科医会・日本近視学会・日本弱視斜視学会・日本小児眼科学会・日本小児眼科学会
睡眠との関係
就寝前の明るい光、とくに青色成分を多く含む光はメラトニン分泌を抑制し、入眠を妨げる方向に働きます。厚生労働省の睡眠ガイドも、就寝前は明るい光(ブルーライトを含む)を避けることを推奨。夜間は画面の輝度を下げる/暖色設定にする/使用時間を短くするといった工夫をしましょう。
ブルーライトカットを使う場面
- 夜間・就寝前に限定して活用:ナイトモードや暖色系設定、必要ならフィルム/レンズを夜を中心に使用します。
- まず行動を整える:5~20分ごとのこまめな目の休憩、視距離30cm以上、反射や映り込み対策、姿勢・照明の見直しなど、目の使い方の改善を優先。
FAQ
Q1. 小児にブルーライトカット眼鏡は勧められますか?
A. 常用は推奨されません。国内6団体の連名文書は推奨根拠が乏しいとし、まずは使用時間・就寝前の光管理・屋外活動など生活面の見直しを基本としています。
Q2. 日中もブルーライトカットを使うべき?
A. 必須ではありません。日中常用で眼精疲労や睡眠が明確に改善する根拠は乏しいとされています。夜間中心に使い、日中は休憩・距離・明るさの調整を優先しましょう。
Q3. そもそも画面の青色光は目に悪いの?
A. 通常の使い方では“悪い”とは言えません。画面の青色光が疾患を引き起こすレベルという根拠はなく、夜間は体内時計への影響が生じやすいため、就寝前は光を弱める運用が有効です。
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