心因性視覚障害とは?
心因性視覚障害は、眼科検査(眼底検査やOCT、視野検査など)で異常が認められないにもかかわらず、視力低下や視野欠損を自覚する状態を指します。
特に子どもや思春期の若者で、家庭や学校でのストレスが誘因となることが多いとされています。
主な原因
- 心理的ストレス:家庭内や学校・塾でのプレッシャー、不安感など
- 身体表現性障害:心理的葛藤が視覚症状として現れる精神医学的反応
- 調節痙攣との関連:ピントを合わせる筋肉の不随意な収縮が重なる場合がある
症状・診断
- 視力低下:通常の視力検査で急に“見えない”と訴え、誘導で回復することがある
- 視野異常:管状視野やらせん状視野など、器質的疾患では見られないパターンが出現
- 除外診断:眼底検査やOCT、必要に応じて頭部MRIで器質的異常を否定
治療・対応
- 多職種連携:眼科医・視能訓練士・精神科医によるチーム医療
- 心理的ケア:カウンセリングや環境調整でストレスを軽減
- 視環境の整備:読書距離や照明の改善、姿勢指導など
- 生活習慣の見直し:過密なスケジュールや緊張状態を緩和し、心身の安定を図る
まとめ
心因性視覚障害は、心理的要因によって視覚機能に異常が生じる病態です。
精神的なストレスが強いと、人間は全身の筋肉が収縮しがちとなり、目の調節筋も緊張して視力低下を招く場合があります。
特に子どもでは、小学校入学に伴う集団生活への適応ストレス、過密な塾や習いごとによる時間的プレッシャー、両親の不仲など家庭環境から生じるストレスが誘因となるケースが報告されています。
まずは眼科で器質的異常を除外し、視能訓練士による検査と精神科的サポートを組み合わせた多職種対応が重要です。
あわせて、生活習慣を見直し、子どもが精神的にゆとりをもって過ごせる環境を整えることで、症状改善が期待できます。
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