レーシック（LASIK）

レーシックは、角膜にレーザーを照射してその屈折率を変え、近視・遠視・乱視などの屈折異常を矯正する視力回復手術のひとつです。手術は短時間で済み、術後すぐに視力改善を実感できるケースも多いため、メガネやコンタクトに代わる選択肢として検討されます。

レーシックとは？

• LASIKは「Laser-Assisted In Situ Keratomileusis」の略で、角膜を精密に削り形を整えることで視力を矯正します。
• フラップと呼ばれる角膜の薄い層をめくり、その下の角膜をレーザーで削って屈折力を調整し、フラップを戻すことで回復が早いのが特徴です。

日本での基準と適応条件

• 適応は角膜の厚みや形状、安定した度数、年齢（18歳以上など）によって制限されるため、精密検査で適応の有無を確認することが重要です。
• 角膜が薄い場合や形状に異常がある場合は、レーシックが適応外となり、ICLやPRKといった別の方法が検討されます。

メリットと注意点

• 短時間で視力改善：手術自体は10分前後で終了し、多くの人が翌日には視力の変化を実感します。
• 生活の快適さ向上：メガネやコンタクトから解放され、スポーツや日常生活で便利になることが多いです。
• 根本原因は解決しない：視力低下の背景にある生活習慣や目の使い方を改善しなければ、術後に再び視力が低下する可能性もあります。

リスクと副作用

• 術後にドライアイや夜間のハロー・グレア（にじみや光の輪）が出ることがあります。
• 一部の人では不快感が長期的に続く場合もあります。
• レーシックは不可逆的な手術であり、角膜を削った組織を元に戻すことはできません。

費用と制度面

レーシックは自由診療に分類され、数十万円単位の費用がかかります。医療保険の適用はなく、費用面を含めて慎重に検討することが必要です。

最新技術の進化

• 近年は「ウェーブフロント」や「トポグラフィー誘導型」などの技術で、より個別化された矯正が可能になっています。
• 安全性は向上していますが、それでも術前の検査・適応判断が何より重要です。

まとめ

レーシックは短期間で視力を改善し、生活の質を高める大きなメリットがあります。しかし、視力低下の根本的な要因を取り除くわけではなく、生活習慣や目の使い方を改善しなければ再び視力低下を招く可能性があります。費用やリスク、副作用の可能性も含め、十分な検査と説明を受けたうえで慎重に判断しましょう。