加齢黄斑変性
- 目の用語辞典
- 2015.06.03
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加齢黄斑変性(かれいおうはんへんせい)とは、加齢により網膜の中心部分の黄斑に障害(老廃物の蓄積)が起き、見えにくくなる病気の事を言います。
元々、欧米と比較して日本では少ない病気とされていましたが、生活の欧米化や高齢化が進み、近年患者が増加傾向にあります。
加齢黄斑変性は「萎縮(いしゅく)型」、「滲出(しんしゅつ)型」の2種類があり、それぞれ原因が異なります。
萎縮型は、黄斑の組織が加齢とともに萎縮する現象です。
症状はゆっくりと進行し、急に視力低下することはありませんので、定期的な検診が必要です。
滲出型は、網膜のすぐ下に異常な血管が侵入し、この血管が黄斑にダメージを与えます。
正常な網膜にある血管と比較して非常に脆く、この血管から出た液体が網膜下などに溜まり、黄斑を含めた網膜組織にダメージを与え、視覚障害を引き起こします。
症状としては、ものの中央部が歪んで見えたり、視力低下や中央が見えなくなったりします。
疑いがある場合は、視力検査だけでなく、眼底検査や造影検査などの詳細な検査が必要です。
また、加齢黄斑変性は、糖尿病網膜症、緑内障と共に、失明する可能性もあります。