第23回眼 『視力偏差値』ってなんだ?!
- 視力回復辞典(視力回復の真実)
- 2006.03.25
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視力の”平均点”は1.0を切っている
子どもの近視が増えた近年。
時代の変遷とともに、視力の「現実的な基準」も変わってきたというお話を、前回のメルマガでさせていただきました。
では、「視力1.0が現実的なものでなくなった」現在、「視力って、いくつあれば標準といえるの??」
これは、大変難しい問題です。
この難問に対して、今回は『偏差値』の概念を使って明らかにしていきたいと思います。
近視の児童・生徒比率の推移
【昭和24年】【昭和38年】【平成18年度】【対昭和24年の増加】
小学生 6% → 12% → 28% → 4.7倍
中学生 9% → 21% → 50% → 5.6倍
高校生 12% → 34% → 59% → 4.9倍
前回メルマガ止まらない!近視の低年齢化で、こんなデータをご紹介しました。
わずか60年足らずの間に、近視の割合が約5倍に増加…
という驚きの結果がはっきりと見てとれることは、前回お話したとおりです。
近視の小学生が6%、中学生が9%、高校生が12%だった昭和24年なら、視力は1.0以上あることが普通、という状態。
つまり、視力の“平均点”は1.0以上といえるわけです。
一方、近視者数がぐっと増加した平成18年度では、近視が、小学生28%、中学生50%、高校生59%
この状態では、もはや視力1.0以上あることが普通である、とは言えません。
したがって、視力の”平均点”は1.0を切っていることになります。
同じ偏差値なのに、視力はこんなに違う
もう少し具体的にご説明しましょう。
ここでいよいよ【視力偏差値】の登場です。
偏差値の計算式を使い、昭和24年度と平成18年度のデータから【視力偏差値】を算出してみました。
計算のため、児童・生徒の視力分布は、どちらの年代も視力0.1から1.5の間に分布していると仮定します。
そうしますと、昭和24年における「視力1.0」の偏差値は、
【視力偏差値】
小学生 42
中学生 44
高校生 56
視力が1.0あった場合、小学生なら「偏差値42」、中学生なら「偏差値44」、高校生なら「偏差値45」という”成績”になるわけです。
では次に、この当時の【視力偏差値】を平成18年度にあてはめてみたときの、視力の値を計算してみます。
結果は…
平成18年度
小学生 偏差値42 → 視力0.7
中学生 偏差値44 → 視力0.6
高校生 偏差値45 → 視力0.6
つまり、昭和24年の視力1.0の位置づけは、平成18年では、小学生なら「視力0.7」、中学生なら「視力0.6」、高校生なら「視力0.6」という視力に相当することになるわけです。
よりわかりやすくするため、6人の小学生~高校生に登場してもらいましょう。