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第36回眼 近視は成長とともに進行する ?!

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”ボール”が”ラグビーボール”に

ラグビーボール

その、うまくいかなくなってしまった調節機能を助ける働きをしてくれるものがあります。
それが、メガネやコンタクトレンズです。

今までぼやけて見えていたものがハッキリ見えるようになるので、近視の人にとってメガネやコンタクトレンズは、とてもありがたい存在。

でも…本来、【遠くが見えづらい】近視の状態を矯正するのが、メガネやコンタクトレンズの役目です。

近視によって見えづらくなる”遠く”とは、”5メートル以上先”の距離です。
逆に言えば、近くを見るためには、視力の矯正は必要ありません。
近いところは支障なく見えるのが、近視なのです。

にも関わらず、ここで、近くを見るのにも常にメガネやコンタクトレンズを使い続けてしまうとどうなるか??

眼球は、その名のとおり、ボールのような丸い形をしています。

ところが、近くを見るにも常にメガネやコンタクトレンズを使う、という必要以上の矯正をすることで、“ボール”がだんだんと変形し、目の奥の方向に横長の“ラグビーボール”のような楕円状になっていくということが起こります。

その結果、カメラのフィルムにあたる“網膜”の位置が後ろに移動する

ピントの合う位置が変わり、今までどおりの矯正では、ピント合わせができなくなる

つまり『近視の度が進んでしまう』という現象が起こるのです。

メガネ・コンタクトレンズの弊害

コンタクトレンズ

メガネやコンタクトレンズは、近視の人にとってありがたいものである反面、度を超した使い方をすると、目に大変な負担を強いてしまう――といえるわけですね。

適応するために眼球が変形してしまう、ということが、それをよく表しています。

特に、かけ外しのできるメガネに比べ、【付けたら付けっぱなし】のコンタクトレンズは、それだけ目への負担が大きいといえます。

このように、メガネやコンタクトレンズで“過矯正”
眼球が”ラグビーボール状”になり、極端に視力低下
といったタイプの近視を『軸性近視』と呼びます。

一方、先ほどお話した、”水晶体”の調節機能がうまくいかない近視を『屈折性近視』と呼びます。

『軸性』でも『屈折性』でも近視は近視なのですが…『屈折性近視』の段階では、カメラでいえば、【レンズに不具合があるけれど、フィルムまでの距離には特に問題がない】という状態です。

しかし、『軸性近視』にまで進んでしまうと、【レンズの不具合に始まり、フィルムまでの距離も狂ってしまった】状態に移行しているということになるわけです。

つまり――「えっ、うちの子が近視?!」と、学校検眼の結果にビックリ…
この段階ではまだ、多くの方が軽度の近視、“ピント調節だけの問題”にとどまっていることが多いのです。

が、メガネやコンタクトレンズを常用するうちに、視力がどんどん低下、ついに0.1を切るまでに…

例えばそのあたりまで近視が進むと、”ラグビーボール”化 = 強度近視の域に達してしまっている、と言えます。

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