第47回眼 視力にも影響!?身体のストレスって??
- 視力回復辞典(視力回復の真実)
- 2008.02.15
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”ストレス”のもう1つの側面て?
ですが、実は“ストレス”にはもう1つの側面があります。
忙しさや悩みなどが気持ちを張りつめさせ、結果的にからだにまで不調を生じる――というのが、これまでにお話した。
ストレスのかたちですが、このほかにも、気持ちの面からでなく、もっと直接的にからだにダメージを与える”ストレス”もあるということを、ご存じでしょうか?
家電製品と健康の関係(?)
人間の免疫機能にアプローチした医療を行っている医学博士の西原克成さんは、「1970年以降の生活の激変が、日本人の健康を変えた」と書いています。
高度経済成長時代を経て、私たちの生活を大きく変えたもの――それはなんと言っても、家電製品です。
戦前からすれば信じられないほどの便利さ・快適さをもたらしてくれたのが家電製品ですが、同時に、ここにもまた現代特有の問題が潜んでいた…
ということを、西原さんは指摘しています。
寒いときは寒さとともに、暑いときは暑さとともに暮らしてきたのが本来の人間です。
が、その部分がガラっと変わったことで、私たちのからだの状態までもが変わってきていると言います。
私たち現代人の生き方、生活の仕方が技術革命とともに変わってきました。
― 中略 ―
家電製品が発達したおかげで、冷たいものをたくさん摂取するようになりました。家庭用冷蔵庫とエアコンディショナーの普及で、いつでも冷たいものをとり、部屋を冷やすことが可能になりました。
とくに、夏になると頭が痛くなるくらい飲食物を低温にして、手足が冷えきるほどに部屋も冷やしたりすることが珍しくなくなりました。
ところが、冷たいものを摂取したり、皮膚を冷やして体温を下げると、細胞呼吸を担う、赤血球以外のすべての細胞内に存在するエネルギー代謝の小器官である
ミトコンドリアの機能がダメになるため、身体にはたいへん悪いのです。
(究極の免疫力 講談社インターナショナル刊)
冷たいものが与えるストレス
本来無縁だったはずのものが身近に存在するようになることで、健康にまで影響が及ぶようになったという点からすれば、これは、子どものストレス問題と根は同じだと言えます。
からだの内外を冷やし続けることは、知らず知らずのうちにからだの正常な機能を攻撃しているに等しい状態なのだそうです。
原因不明の慢性病も、冷えが元凶になっていることが、実はよくあると言います。
精神的ストレスが結果的にからだの不調を生じさせるとすれば、冷たいものの過剰摂取は、まさに直接的にからだにかかるストレスだと言えるでしょう。
このことは、まだ一般的に広く知られている、というところまでは至っていません。
それでも、人間のからだが本来持つ力 = 免疫力というものが見直される風潮が出てきている昨今、少しずつ認知され始めている情報でもあります。
からだのストレスになるほど、極端に冷やしすぎてしまう…という背景には、私たちの感覚、五感が鈍くなってしまっていることも関係していると言えます。
恒温動物である人間は、本来、一定の体温を保ち続けることで、からだの機能も正常に働かせられるようにできています。
このあたりのことは、凝視に偏った、本来的でない目の使い方が現代人の近視を増加させたということと端緒が共通していますが、現代生活の享楽と便利さに慣れきったことで、生き物としての本能を置き去りにしてしまった
――それが結果的に、自らストレスを与えることになっていると言えるでしょう。