第78回眼 近視に効く目薬!?
- 視力回復辞典(視力回復の真実)
- 2011.04.19
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近視に効く目薬!?
眼科で近視に対して処方されることの多い『ミドリン』という目薬。
あなたのお子さんも、眼科医にミドリンを勧められたことはありませんか?
今回はそんな『ミドリン』に関連する大切なお話を、眼育(めいく)博士がしてくれます。
どうぞ、お見逃しなく!
■登場人物■
【眼育(めいく)博士】
眼育トレーニングの創始者で目の健康のエキスパート
【ミドリママ】
30代のワーキングマザー
息子のケンタの視力を、何とか回復させたいと思っている
【ケンタ】
9歳。学校の健康診断で視力が落ちていたことが発覚
【ミドリママ(以下ママ)】
「ところで博士、ケンタのお友達の近視の男の子が、眼科で目薬を処方されたらしいんです。
近視に目薬って効くのかしら?
でも目『薬』っていうくらいだから、効果があっても良さそうですよね。
ケンタにも使ってみようかしら?」
【眼育博士(以下博士)】
「その目薬は、何という名前でしたか?」
【ママ】
「ええっと…とっても素敵な響きだったような…?」
【博士】
「素敵な響き…???
眼科で処方されたんなら、ミドリンじゃないですかね。」
【ママ】
「それそれっ!ミドリン!
私って子供の頃、お友達に『ミドリン♪』って呼ばれてたんですよ。
だから『素敵な響き』って思ったんですね…フフフ♪」
【博士】
「…なんかもう、わざとらしいなあ。
それが言いたかっただけでしょう?」
【ママ】
「分かりました?
というわけで、素敵な名前の『ミドリン』を使ってみたいんですけど…
ケンタの視力回復のためにも、ぜひ処方してくださいよ。」
【博士】
「素敵な名前かどうかはさておき、ミドリンを使っても、本当には視力は回復しませんよ。」
【ママ】
「ええ?だって、ケンタの友達は、お医者さんに処方されたんですよ。
近視の治療のためじゃないんですか??」
【博士】
「ミドリンは、“散瞳剤”といって、もともとは眼底(がんてい)を検査するための薬です。
眼底というのは、目の奥の網膜などのことですね。
瞳孔から眼底をのぞくために、薬で目の筋肉を麻痺させ、瞳孔を開かせることが目的です。
同じものですが、ミドリンではなくサンドールという商品名のこともあります。」
【ママ】
「筋肉を麻痺させるんですか?」
【博士】
「そうです。
近視のお子さんに処方する際は、ピントを調節する毛様体筋の緊張をゆるめることを目的に使います。」
【ママ】
「へえ、なんかちょっと怖いですけでど、筋肉の緊張がゆるむと、近視が改善するんですか?」
【博士】
「緊張しすぎて固まり始めた筋肉をゆるめると、遠くのものにピントを合わせられるようになります。
目の筋肉は、近くを見るときに収縮し、遠くを見るときに弛緩します。
近視とは、近くを長時間見すぎて筋肉の収縮が続き、凝り固まった状態になり、遠くを見るときに筋肉を緩められなくなることで、ぼやけてしまう状態から始まります。」
【ママ】
「なるほど。
それだったら、ミドリンでもいいんじゃないですか?」
【博士】
「筋肉をゆるめるのは、本来自分の力でできなくてはなりません。
薬で麻痺させて緊張をとるというところに、問題があるのです。」