第83回眼 知らないと怖いガチャ目の話
- 視力回復辞典(視力回復の真実)
- 2011.12.20
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今なぜ、不同視が増えている?
【ママ】
「視力に極端な左右差がある子たちが増えているってことですか?」
【博士】
「そうです。
その原因は、近い距離を長時間見続ける機会が、昔に比べて圧倒的に増えたことにあります。生活環境が劇的に変化しているでしょ。
DSをはじめとする携帯型ゲーム機。パソコン、スマホ…。
私は、まだどれもよく使いこなせませんがねぇー。」
【ママ】
「まぁ博士ほどのアナログ人間はおいとくとして…
確かに、昭和よりも今のほうが、ずっと目を酷使しているかも。」
【博士】
「昭和20年と今とでは、小学生の近視の割合はなんと5倍も増えているのですよ。」
【ママ】
「それは、驚きですね。
でも、それって時代の進化ってことも関わっていますよね。
しょうがない部分もあるような気がします。
不同視の人みたいに、目を使い分けするのは、生活環境に適応するために、しょうがなくやっている部分もあるんじゃないでしょうか。」
【博士】
「適応という側面は、間違いなくあるでしょうね。」
不同視対策への最初の一歩
【ママ】
「ケンタが不同視かも?って心配したけれど日常生活には不自由していないみたいだし、あんまり心配しなくてもいいですか?」
【博士】
「不同視は、本人があまり困らないため、発見が遅れて、進行させてしまうケースが多いのも事実です。」
【ママ】
「進行してしまった不同視は、やっぱり問題ですか?」
【博士】
「もちろんです。
不同視になると、【両眼視機能】が健全に育ちにくくなりますからねぇ。」
【ママ】
「りょ、りょう、両眼視機能?」
【博士】
「目って、ふたつあるでしょう。
この2つの目を協調させて能力を発揮する使い方が、両眼視機能です。」
【ママ】
「両目が強調しないと、能力が充分発揮できないってことですか?」
【博士】
「見えるものに、遠近感や立体感、奥行きが感じられるのは、目がふたつあるからですよ。」
【ママ】
「そういえば、右眼に“ものもらい”ができて眼帯していたとき、車の運転で、前にいる車との距離感が感じられなくて、すっごく怖い思いをしました。」
【博士】
「野球やテニスなどの球技をするときも、ボールのスピード感や距離感がつかみにくいなど、【両眼視機能】が充分働かない場合の影響は大きいですよ。」
【ママ】
「あら~、大変じゃないの!
やっぱり、不同視も初期のうちになんとかしないとヤバそうですね。
どうしたらいいですか?」
【博士】
「もちろん、眼育には、不同視対策のプログラムもありますので、眼育を始めるのが理想的です。
しかし、まずは日常で、次のようなことに取り組む事も、とても効果があります。」
【ママ】
「博士、そこのところ、じっくり教えてくださいっ。」
【博士】
「いいでしょう。
不同視の人は、先程いったように、無意識に目の使い分けをしています。
そこで、意識的にその逆をしてみることです。」
【ママ】
「ひょっとして、視力の悪い方の目で遠くを見て、視力の良い方の目で近くを見るということですか?」
【博士】
「その通りです。
見る距離によって、片手で、普段使っていると考えられる方の目をふさいでみるのです。」
【ママ】
「ケンタの場合は、右目の視力が悪いので、遠くを見るときに、左目をふさぎ、近くを見るときに、右目をふさげば良いですか?」
【博士】
「そうなりますね。
それによって、見え方が今までと変わることに気づき、自分が普段、片方の目を中心に見ていることに、気づかせる必要があります。
そこから、次は両目を使うことを意識する段階に移ります。」
【ママ】
「帰ったら、ケンタにも早速やらせますね。
それから、パソコンばっかりやっているパパにもやらせてみます。
もし、彼も不同視で、私のことをさぼって片目でしか見ていないとしたら、許せないですもの。」
【博士】
「だからさっき『さぼり目』ではないって言ったの、聞いてました???」