第33回眼 目の食育
執筆者眼育総研事務局
🖍 公開日:
2025.04.25
↺ 更新日:
2025.04.26
執筆者眼育総研事務局
2001年より子供の視力回復トレーニング教材の企画・販売や教室を運営現在はTVやYouTubeを見ながらトレーニングができるホームワックの製造・販売を行う

目の発育に必要な栄養素

前回・前々回の2回にわたり、目に関係の深い栄養素を取り上げてきました。

「ブルーベリー」「ルテイン」という“目に良い”と話題の栄養素、本当のところは…?
という切り口でお送りしましたが、お役に立てましたでしょうか?

さて、栄養素の話が続いたところで今回は、「子どもの目の発育に必要な栄養素」を、取り上げてみたいと思います。

前回の「ルテイン」は、大人世代――
“お父さん・お母さんの目の健康に必要な栄養素である”ということをご説明しました。

そうなると、次に気になるのは、

「じゃあ、子どもの目の健康に必要なのは?」

ということですよね。

さらに

「どんな食材をどんなふうに摂ると効果的??」

ということも、気になるところですね。

そんな情報をまとめて、目に関する【食育】という観点で、お話を進めていきたいと思います。

からだの機能が完成している大人の場合、意識して摂取する栄養素は、

「最近、肌の調子が悪いからビタミンCを摂ろうかな」

「風邪をひかないように、緑黄色野菜をたくさん食べよう」

などというように、目的で選ぶことが多いですよね。

では、子どもの場合はどうでしょうか?

からだの機能が完成していない子どもにとって、摂取したい栄養素とは、“発育のために必要である”という点を第一に考えたものとなるでしょう。

そんな観点からみたとき【子どもの目の発育に非常に重要な栄養素】として、下記の5つが上げられます。

<ビタミンA>
目の角膜や網膜を正常に保つ働きをします。

不足すると、暗いところが見えない「夜盲」の原因になることでも知られています。

“目のビタミン”と呼ばれるほど、目と切っても切れない関係にあります。

<ビタミンB1>
エネルギーをつくり出すビタミンで、目の筋肉を活性化させます。
不足すると、眼精疲労の原因にもなります。

<ビタミンB6>
たんぱく質の吸収に不可欠の栄養素です。

目の調節機能をつかさどる水晶体や毛様体筋(もうようたいきん)の主成分は、たんぱく質です。

そのため、目にとっても重要なのです。

<ビタミンB12>
赤血球のヘモグロビンの合成を助け、血液を作ります。

したがって、毛細血管が集まっている目にとって大切な栄養素です。

<DHA>
目の網膜に豊富に含まれる成分で、視覚の情報伝達をスムーズにする働きがあります。

脳にたくさん含まれることでも知られていますが、網膜にはそれ以上、実に50%ものDHAが存在します。

しかも、DHAは体内ではほとんど作られません。
そのため食物からの摂取が大切です。

食材選びのヒント

次に、この『5つの栄養素』を摂るための食材について、考えてみたいと思います。
これらの栄養素を含む食材は、非常にたくさんあります。

その中からどれを選ぶかということを考えるとき、ひとつの目安として、【複数の栄養素を効率よく摂れる食品は何か】という観点があります。

食事のメニューを考えるお母さんの立場からしても、これはとても楽なことですよね。
そんな『5つの栄養素』を効率良く含む食材を、一覧表にまとめてみました。

『5つの栄養素』を含む食材早見表(Vはビタミン)

VA VB1 VB6 VB12 DHA 点数
レバー 4
牛乳 3
3
チーズ 3
青魚※1 1
牡蠣 2
うなぎ 2
豚肉 2
緑黄色野菜 2※2
玄米 1
大豆 1
バナナ 1
牛肉 1

※1「青魚」とは、イワシ・サンマ・サバなど、いわゆる「背の青い魚」を指します。
※2たんぱく質を含む食品が多いため、バランスを取る意味で、重要な緑黄色野菜を「2点」に設定してあります。

食材早見表の使い方

1つの栄養素を多く含む場合を1点としたときの合計が、表のいちばん右側の点数です。

この点数が高いほど『5つの栄養素』を数多く含んでいる効率のよい食品ということになります。

この点数の組み合わせを考えることで『5つの栄養素』をまんべんなく摂ることができます。

まずは例えば、

「ご飯は白米ばかりでなく、玄米も混ぜてみようか」

「子どものおやつにお菓子を与えるより、バナナのほうがいいわね」

などといった感じで、機会をとらえてピンポイント的に取り入れてみることをお勧めします。

今日の夕食の準備がまだでしたら、ぜひこの【5つの栄養素を含む食材早見表】を参考に、お買い物をなさってみてください。

もちろんこの表以外にも『5つの栄養素』を含む食品はたくさんあります。
この表で選んだ食材は、効率よく摂るという観点で、ピックアップされています。

食材を上手に組み合わせて、“目に良いメニュー”を食卓にのせてみてくださいね。

目と栄養素がどんな関係にあるのか、お子さまと食卓の話題にしてみるのも良いかもしれませんね。

”知らなきゃ損”な食べ方のコツ

さて、次に「これらの食品をどう食べるか…」
なるべく効率がよく、栄養素のロスが少ない調理法やコツがわかっていれば便利ですよね。

ほんの一例ですが、ここまでにご紹介した栄養素に関するお役立ち情報をご紹介します。

◆ 青魚 ◆
DHAは熱に強く、煮ても焼いても揚げてもOK。

ただし、天日干しの魚は、残念ながらDHAをたくさん摂るのに向きません。
DHAは太陽光線に含まれる紫外線に弱いのです。

干物の場合は「陰干し」(室内干し)タイプのものを選ぶとよいでしょう。

◆ 緑黄色野菜 ◆
ビタミンAのもとであるベータカロチンは、油を使って調理しないと、吸収率が極端に悪くなります。

たとえばにんじんの場合、ベータカロチンの吸収率は、生食だと10%、すりおろすと21%、塩ゆですると47%、油で炒めると80%…と、調理法によって大きな差が生じます。

◆ レバー ◆
4つのビタミンを網羅しながらも、料理に活用しづらい素材ですよね。
独特のクセがあり、特に子どもに食べさせるのは難しいかもしれません。
そこでおすすめなのが鶏のレバーです。

牛や豚などに比べてクセがなく食べやすいので、1度お試しください。
いったん流水にさらして水気を切ってから使うと、さらにクセが抜けます。

また、今夜のメニューの一例として…

緑黄色野菜のシチュー
玄米ごはん
スモークサーモンのサラダ

こんな献立はいかがでしょうか?
これなら『5つの栄養素』を1度にすべて摂ることができます。

緑黄色野菜のシチューには、旬のほうれん草やかぼちゃ、カロチンが豊富なにんじんがおすすめです。

ぜひ、献立作りの参考にしてみてください。

まとめ

子どもの目の発育に必須の5つの栄養素、ビタミンA、ビタミンB1、ビタミンB6、ビタミンB12、DHA

効率的に取るために、『5つの栄養素を含む食材早見表』をご活用ください。
点数が高いほど、『5つの栄養素』の中で含まれる数が多い
組み合わせを上手に考えると『5大栄養素』を効率よく摂ることができる

全体的な栄養バランスにも気を配りつつ、目の機能を育てる食卓作りを目指してくださいね!

目に良い栄養素”は、食生活から。
“近視に負けない目”は、眼育(めいく)のトレーニングから。

「早期発見/早期対処」の機会を逃さないために…

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