緑内障
- 目の用語辞典
- 2015.06.16
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緑内障(りょくないしょう)とは、目の硬さを表す眼圧の上昇によって視神経に障害が起こり、視野が狭く(欠ける)なる病気のことです。
眼圧は、目の中の房水の量によって決まります。
房水は隅角という部分から、虹彩の裏を通過して前房に至り、線維柱帯(シュレム管)を通って眼外の血管へ流れていきます。
緑内障かどうかを調べるには、眼圧・眼底・視野検査などを行います。
日本人の視覚障害の原因疾患1位で、治療が遅れると失明する危険性もあります。
40歳以上の20人に1人が緑内障と言われていますが、かなり進行するまで自覚症状がない事から、実際にはもっと多いと推測されます。
緑内障は、少しずつ視野が狭く(欠ける)なります。
進行は非常にゆっくりで、両目の症状が同時に進行することはあまりない為、両目で見ている場合は、左右の目が緑内障による視野の欠けをフォローし合ってしまうため、かなり進行するまで自覚症状はあまりありません。
白内障は、手術で基本的に視力が回復しますが、緑内障は神経に障害を受ける為、元に戻すことは不可能です。
そのため、早期発見・早期対処が重要です。
一般的には点眼薬による治療が基本で、早期に開始し眼圧の上昇を抑えることによって、進行を遅くらせて失明するリスクを避けることは可能です。
緑内障が進行している場合は、手術を考える必要があります。
・線維柱帯切除術
眼圧を下げるために、最も有効な手術方法です。
術後から眼圧が安定するまで、眼球マッサージやレーザーによる縫合糸の切開、結膜の再縫合など、メンテナンスや感染症対策が必要です。
・線維柱帯切開術
眼内の排水管の組織を切開して、房水の排水効率を良くする手術です。
効果は線維柱帯切除術より低く、メンテナンスや合併症が少ない安全な手術です。
◎緑内障の種類
・原発開放隅角緑内障
房水の出口にあたる線維柱帯が目詰まりし、眼圧が上昇するケース。
・正常眼圧緑内障
眼圧が正常範囲(10~21mmHg)にも関わらず緑内障になるケースで開放隅角緑内障とされ、日本人の緑内障の大半が正常眼圧緑内障に該当します。
・原発閉塞隅角緑内障
隅角が狭くなり、房水の流れが妨げられ、眼圧が上昇するケース。
・発達緑内障
生まれつき、眼内の房水経路が未発達であることから起こるケース。
・続発緑内障
外傷、角膜の病気、網膜剥離など、目の疾患による眼圧上昇、ステロイドなどによる眼圧上昇によって起こるケース。