第116回眼 近視の基準は、時代と共に変わる?!
執筆者眼育総研事務局
🖍 公開日:
2025.04.25
↺ 更新日:
2025.12.19
執筆者眼育総研事務局
2001年より子供の視力回復トレーニング教材の企画・販売や教室を運営現在はTVやYouTubeを見ながらトレーニングができるホームワックの製造・販売を行う

はじめに

ミドリママ
前回のメルマガで公開Q&Aとして取り上げた『成長期の目標視力って、本当はいくつがいいの?』の、読者の皆さまからの反響はいかがでした?

眼育博士
そういえば、こんなのがありました。

視力が片目0.5ずつあれば、日常生活はほぼ問題なく過ごせるんだ、と思ったら、気持ちがラクになりました。
ピリピリしなくなったので、子供もリラックスできてるみたいです。(by 山口県 ヒマワリさん)

ミドリママ

学校でも世間でも、標準的な視力は1.0と言われてるし、視力検査でそれ以下だと、『要再検査』の紙をもらってくるから、ついピリピリしちゃうのよね。

でも、視力を1.0にキープできている子なんて、今どきレアなケースだし、気にしすぎると、子供もまいっちゃいそうだわ。

とは言え、やっぱり気になっちゃうしね。
いくら現代っ子の視力が下がっているとは言え、視力1.0はないと、って不安…かな。

眼育博士
どうして不安になるんでしょうか?

ミドリママ
え~、だって、1.0ないと、遠くが良く見えなくなるのは本当だし、1.0はないとマズいかな、って思うし…。

眼育博士

今回のテーマは、そこのところを深く掘り下げていきます。

眼育総研では、
『成長期が終わる20歳を超えるまで、メガネなしでも日常生活が送れるレベルに、視力を維持すること』
を取り上げています。

この達成に役立つ、情報提供をいたします。

ミドリママ

これまで何回も取り上げられてきて、『成長期が終わる20歳を超えるまで、メガネなしでも日常生活が送れるレベルに、視力を維持すること』って大切なんだなあって、思えてきたわ。

その実現のために役立つ情報を教えてくれるってことよね。
博士、よろしくお願いします!!

恐る恐る眼科に行くと

■登場人物■

眼育(めいく)博士
【眼育(めいく)博士】
眼育トレーニングの創始者で目の健康のエキスパート

ミドリママ
【ミドリママ】
30代のワーキングマザー
息子のケンタの視力を、何とか回復させたいと思っている

ケンタ
【ケンタ】
9歳。学校の健康診断で視力が落ちていたことが発覚

ミドリママ

そうはいっても、やっぱり基準の視力1.0ないと問題ですよね?

これってわかる!

そりゃあ、博士が前回のメルマガで言ってたように、近視の子供の割合は、60年以上前の約5倍にまで跳ね上がっている、というデータがあるって話だったけれど…。

眼育博士
もう一度、数字をおさらいしておきましょう。

昭和24年の調査では、近視の割合は小学生で6%、中学生で9%、高校生で12%でした。
全体に占める割合は、全体の1割か、1割以下の少数派でした。

しかし、近年の調査を見てみますと、近視の割合は小学生で約35%、中学生で約60%、高校生では約70%にまで増えています。

このような状況では、近視が少数派とは、もはや言えませんね。

ミドリママ
理屈では分かります。
でも、世間でも学校でも、1.0が標準の視力だって、言ってるじゃない。
やっぱり1.0が基準って思っちゃうけど。

眼育博士
それは、“昔の”基準です。
“現在の”基準ではありません。

つまり、学校も世間も、今ではすっかり古臭くなった基準を、基準、基準と、頑なに守り続けているわけです。

最新のデータに照らし合わせて見ると、60年前の視力1.0は、

現在では
小学生 0.7
中学生 0.6
高校生 0.5
に、大まかには相当します。

私たちも、時代に合わせて、考え方をアップデートするべきです。
基準は、時代とともに、どんどん変わるんですよ。

ミドリママ
うーん、数字を見る限り、昔と今とでは状況が違うってわかるけど、基準って、そんなにカンタンに変わるものかしら?

眼育博士
分かりやすい例を挙げましょうか。
日本の学校は、『春入学・春卒業』の制度をとっています。

しかし、これは世界的に見て、レアなケースなのですよ。
世界の学校の約7割は、『秋入学』なのです。

国内の大学でも、従来型の春入学から、秋入学に切り替える動きが始まっています。

ミドリママ
あ、そうだ!
東京大学が、秋入学を取り入れるって話、聞いたことがあるわ!

そうよね、私が子供の頃は、秋入学なんて考えられなかったもの。
春、サクラの咲くころが入学シーズンのイメージだわ。

でも、日本の学校も、世界のスタンダードに合わせて、変わっていこうとしているのよね。

眼育博士
身体能力だって、昔と今とでは、全く違います。
江戸時代の飛脚は、1日で100km、200kmも走っていました。
それがスタンダードだったのです。

ところが、今では…

ミドリママ
100kmなんて走ったら、夏休み恒例の24時間テレビでランナーに選ばれちゃうわ。
スーパーママ、100km完走か?!みたいな感じで。

眼育博士
ほらね。
スタンダードは時代とともに、変わります。

視力についても同様に、スタンダードが変わったとしてもちっとも不思議じゃないですよ。

そして、現代の基準に照らし合わせてみると、標準の視力はひと並びに1.0ではなく、
小学生 0.7
中学生 0.6
高校生 0.5
あたりなのです。

ミドリママ
なんだか、前回よりさらに、肩の荷が下りました!!

昔は1.0という視力をほとんどの人がキープできたけど、今ではそのラインをキープするのは、とても難しくなってる。

とすれば、1.0っていう数字は近視かどうかのスタンダードじゃない、ってことよね。

眼育博士
そうです!
叶えられない夢を、一生懸命追いかけても、ストレスと疲れが溜まるだけです。

それよりも、実現可能な目標を立て、その目標に合わせて進んでいくことが重要だと思いませんか。

ミドリママ
博士ったら、現実的~!
でも、その考え方って大切よね。

眼育博士
我々が重要視している、

成長期が終わる20歳を超えるまで、メガネなしでも日常生活が送れるレベルに、視力を維持すること

とは、成長期を終える20歳を超えるまで、1.0の視力を維持することを目標としているのではありません。

現代っ子の視力のデータに照らし合わせた数字、そして日常生活を送ったり、運転免許を取得するのに問題のない、

  • 小学生 0.7
  • 中学生 0.6
  • 高校生 0.5

を維持していきましょう、ということなのです。

ミドリママ
そうねー、視力が良かった子供がうじゃうじゃいた時代のスタンダードじゃなくて、現代に基準を合わせなきゃ。

現実的に考えるべきだわ。
がんばる気が出てきたー。

ところで、毎回繰り返してる、
『成長期が終わる20歳を超えるまで、メガネなしでも日常生活が送れるレベルに、視力を維持すること』
っていう長~いネーミング、毎回言い合うの、かなり疲れるんですけど。

眼育博士
そうですね、長いですね~。
読者の皆さまから、ネーミング案は上がってきているのですが、どれにしようか迷ってしまいます!

ミドリママ
いいネーミングは来た?

眼育博士
今週の一押しは、これですね。

『U20 キープ★ノーメガネライフ!』 by 東京都I様

ミドリママ
あら、いいわね。サッカーのチームみたいで。
なんだかワクワクしてくる感じ。
明るい未来が待ってるわー、みたいな?

眼育博士
そうですね!
でも、貪欲にもっといろいろな案を募集したいんです。
なんといっても、眼育総研が最重要課題として取り上げるテーマですから!

ミドリママ
うーん、博士、燃えてる!

それでは、引き続き、『成長期が終わる20歳を超えるまで、メガネなしでも日常生活が送れるレベルに、視力を維持すること』のネーミングを大・大・大募集しちゃいます!!

皆さまも、どしどしご感想、ご意見、ご質問等をお寄せください!

※現在、応募は終了しています。

まとめ

◆◇近視の基準は、時代と共に変わる?!◇◆

視力1.0という基準は、近視の割合が1割以下だった60年以上前のもので、現代にはそぐわない。

視力1.0でという値は、現代の近視の割合から考えると、
小学生 0.7
中学生 0.6
高校生 0.5
に相当する。

現代にはそぐわない”基準”を追いかけるよりも、実現可能な目標を立て、その目標に合わせて進んでいくことが重要。

だからこそ、下記の目標設定がとても大切。

『成長期が終わる20歳を超えるまで、メガネなしでも日常生活が送れるレベルに、視力を維持すること』

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