第43回眼 どうなの??オルソケラトロジー
- 視力回復辞典(視力回復の真実)
- 2006.11.10
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実は、日本ではまだ…
しかし…そこで気になってくるのは、果たして「オルソケラトロジー」には副作用や問題点がないのか、ということです。
『日本コンタクトレンズ学会』のホームページには、次のような”警告”が掲載されています。
「米国では既に一部のオルソケラトロジーレンズが認可を受けていますが、米国の臨床試験においても数多くの中止例が報告され、長期装用による眼球への影響のデータも不十分です。
一方、日本では、オルソケラトロジーレンズに対して厚生労働省から医療用具(その後、医療用具は医療機器と名称変更)としての承認はされていません。
オルソケラトロジーを治療の一環として、医師個人の裁量下に行うことは可能ですが、レンズ自体の販売は違法となっています」
これは2003年発表の文書ですが、大筋で状況は現在も変わっていません。
つまり、日本では「オルソケラトロジー」は未承認なのです。
現在取り扱っている眼科では、医師がアメリカからレンズを個人輸入 ⇒ 医師個人の裁量のもと、”矯正治療”が行われているということになります。
「レンズ自体の販売が違法」というのは、医師の介在しない販売方法――
メガネ・コンタクトレンズ店で売るなど――が、禁止されているということです。
それだけ、まだまだ不明な点が多く、取り扱いにも厳重注意が必要だと考えられているのですね。
現に、「オルソケラトロジーは非常に専門性が高くデリケートな治療法であり、処方を受ける場合は、知識と経験の深い眼科医にかかるべき」と説明する眼科医もいます。
しかし中には、眼科以外の医師が処方しているケースもあるといいますから、なんとも危険な話です。
ちなみに、「レーシック」は、2000年に厚生省(現在の厚労省)の承認を受けています。
もちろん、それによって安全性が裏付けられたわけではありません。
失明したという例こそないものの、さまざまな目のトラブルや、視力が元に戻ってしまった…といった失敗例が、「レーシック」に関しては報告されています。
ですが、その「レーシック」よりもさらに、まだまだよくわからないことが多いものとされているのが「オルソケラトロジー」…と言えるわけです。
子どもの使用は…?
さて、最初のほうでも触れましたが、「オルソケラトロジー」について、ちょうど詳しく知りたいと思っていた、という方がいらっしゃるかもしれません。
このメルマガを読んでくださる方のことですから、詳しく知りたい = 子どもの使用に関してどうなのか、本当のところを知りたいというのが実際なのではないか、と思います。
この点については、ぜひ知っておいていただきたいことがあります。
先にもご紹介した『日本コンタクトレンズ学会』の”警告”には、次のような記述もあります。
「オルソケラトロジーレンズの就寝時装用による使用に関しては、米国でも2002年8月に比較的軽度の近視のみに許可が下りたばかりであり、未成年者への処方に対しては、海外でも慎重で、特に12歳未満の症例についてはほとんどデータがありません。
残念ながら、そのような状況にもかかわらず、日本では小学生に対して積極的に勧誘している施設があります」
現在は、子どもの症例データも少しずつ蓄積されてきているという現状はあるようです。
また、現在日本で「オルソケラトロジー」を取り扱っている眼科医の中にも、”豊富な症例を持っており、経過観察をしっかり行ったうえで慎重に処方している“と表明している医師もいます。
それでもやはり――普通のコンタクトレンズの場合でも、若年層の使用に関しては、さまざまなトラブルが発生しているという一面があります。
成長期の目に”危険”なのは…