オルソケラトロジー
- 目の用語辞典
- 2015.04.10
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オルソケラトロジー(オルソ-K)とは、夜寝ている間に特殊なコンタクトレンズを装着し、角膜を変形させることにより、一時的に屈折を弱める効果を狙います。
昼間はメガネやコンタクトレンズなしで、1~3日ほどは裸眼で見続ける事ができます。
ですが、時間とともに形状は元に戻るため、また見えにくくなります。
そのため、毎晩装着する必要があり、根本的な治療ではなく対処療法です。
また、オルソケラトロジーが日本で承認されたのは2009年で、長期の影響については、レーシック手術などと同様、未知数なところが多い技術です。
実は承認を受ける前から、すでにオルソケラトロジーは行われていました。
承認されていないレンズを、眼科医が自己責任により個人輸入して治療を行っていたのです。
臨床試験は行われておらず、国内での安全性は全く確認されていませんでした。
それが、国内で1年間にわたり実施された臨床試験によって、その効果と安全性が評価され2009年4月に日本で初めて新医療機器として承認されました。
オルソケラトロジーは、治療に使用するレンズや検査、使用方法の指導などを含んだ治療プログラムとして提供される事が多いようです。
費用と治療プログラムに含まれるものは、眼科によって異なります。
ちなみに、オルソケラトロジーは、医療費控除の対象となっております。
また、最近では、オルソケラトロジーが進化したオサートも注目されています。
オルソケラトロジーは、裸眼視力が0.1以上の方が利用可能すが、オサートは裸眼視力が0.1未満(屈折度数が-4.0以上や乱視度数が-2.0以上)の人であっても、利用できるとされています。
このオサートは、日本の三井メディカルクリニックが過去10年間、10,000人以上に及ぶ患者さんの診療実績に基づき、日本人の角膜形状を詳細に分析した結果を元に、レンズデザインを段階的に分けてステップアップしていくことで、0.01の強度近視であっても徐々に矯正され、最終的には1.5程度まで裸眼視力の改善が見込まれるとされています。
強度近視に対する多段階治療法として、米国特許を取得した最新技術です。
近視だけでなく、強度の遠視や老眼への対応も可能としています。
気になる費用は、治療開始時に両眼の場合38万 ※本記事投稿時
ステップアップして行く毎に、両眼で8万 ※本記事記事投稿時
レンズの劣化によるリニューアルで10万 ※本記事記事投稿時
と現時点では、手軽にできる治療とは言えません。
画像引用:株式会社ユニバーサルビュー(http://orthokeratology.jp/)