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第22回眼 止まらない!近視の低年齢化

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「メガネが必要です!」の不安

メガネが必要です

ある日、
「お母さん、最近ぼく、黒板の字が見えづらいんだよね…」
えっ?

またある日、
「はいこれ、学校から」
「なになに、検眼結果のお知らせ…
 視力判定C、この用紙を持って眼科を受診して下さい…」
ええっ?!

そろそろ、メガネが必要??
でも、小学生からメガネなんて…早すぎじゃない???
うちの子は特別なの…??????

今日は、小学生の近視の実態についてお伝えしていきます。

学校検眼の結果がA~Dで評価され、毎年、学校検眼のシーズンになる4月以降は、たくさんのご相談・お問い合わせをいただきます。

去年もらった判定に比べ、今年は…?
どんな判定が出ていたとしても、それがいちばん気になるところですね。

去年A判定をもらっていたとしたら、「今年もA判定がもらえるかしら…?」
去年がB判定以下なら、「もっと悪くなっていませんように…」

そして、さらに気になるのが「そろそろメガネが必要です」なんて、言われるのではないか…

この時期、そんな心配をされているご両親は、決して少ない数ではありません。

「小学生の近視」の実態は?

小学生の近視

小学生のお子さんをお持ちの方は、低学年でもメガネをかけている子どもが増えてきている事実を、ご存じのことと思います。

実際、近視が始まっている子供の人数を、学年別に見てみますと…

全国学年別・近視者数(平成18年度)
1年生 18%
2年生 20%
3年生 24%
4年生 29%
5年生 34%
6年生 38%

この数字は、文部科学省が毎年実施する「学校保健統計調査」のデータからとったものです。

全国5~17歳までの児童・生徒の裸眼視力が

1.0未満0.7以上(B判定)
0.7未満0.3以上(C判定)
0.3未満 (D判定)

の3段階に分けられ、それぞれに占める人数の割合が調査・発表されています。

この人数の割合を合計して算出したものが、上記「全国学年別・近視者数」です。

これを、仮に1クラス30人学級として、あてはめてみます。

1年生  5人
2年生  6人
3年生  7人
4年生  9人
5年生 10人
6年生 11人

1クラス30人中、これだけの数の子どもに、近視が進行中なのです!

昔はどうだった??

昔

ここに1つ、貴重なデータがあります。
昭和39年度に、文部省(現在の文科省)が「教育白書」の中で発表している、『児童生徒の近視率の推移』。
近視の児童・生徒の人数比率を、昭和24~38年まで2年おきに調査したものです。

それと、最新年度(平成18年度)の「学校保健統計調査」データを比較してみましょう。

近視の児童・生徒比率の推移

  【昭和24年】【昭和38年】【平成18年度】【対昭和24年の増加】

小学生  6%  →  12%  →  28%  →  4.7倍
中学生  9%  →  21%  →  50%  →   5.6倍
高校生 12%  →  34%  →  59%  →  4.9倍

わずか60年足らずの間に、近視の割合が約5倍に増加しています。
この数字の変化には驚かされます。

しかし、昭和24年や38年に子ども時代を過ごされた方は、感覚的に、近視の割合はその程度だったと、納得される方も多いのではないでしょうか?

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