第114回眼 近視は遺伝なのか?
- 視力回復辞典(視力回復の真実)
- 2014.08.01
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公開Q&A:『近視は遺伝なのか?』

■登場人物■
【眼育(めいく)博士】
眼育トレーニングの創始者で目の健康のエキスパート
【ミドリママ】
30代のワーキングマザー
息子のケンタの視力を、何とか回復させたいと思っている
【ケンタ】
9歳。学校の健康診断で視力が落ちていたことが発覚
【ママ】
近視は遺伝なのか?
これって、子供の近視に悩むお母さんたちが、何十回、何百回と心の中で問うた疑問だと思うわ…。
私もそのひとりですから。
そもそも、もし遺伝によって近視になるなら、何をしても無駄という気がするし。
ねえ、どうなのよ博士、そこんとこを、ちゃんと教えてほしいのよね!」
【博士】
「まぁまぁ落ち着いて…。
世間で誤解が大変に多いテーマなので、順を追ってわかりやすく説明しますから。」
【ママ】
「慌ててはダメね。
わかりました。博士、よろしくお願いします。」
【博士】
「たしかに遺伝は、近視の原因の一つにはなり得ます。
生まれつき、角膜のカーブがきつかったり、眼球が水平方向に長いと、ピント調節機構には異常が無くても、網膜に焦点を合わせることができず、屈折異常になりやすくなる事は事実です。
つまり、生まれつき近視になりやすい要素があることは確かなのです。」
【ママ】
「やっぱり、遺伝子が関係しているのかな?」
【博士】
「イギリスのロンドン大学に勤務するキングスカレッジ教授らによる研究によると、近視に関係する新しい24個の遺伝子が確認されたそうで、今年2月に研究論文が『Nature Genetics』に発表されました。
これらの遺伝子には、脳や目の組織のシグナル伝達、眼の構造、発達に関する遺伝子が含まれています。
これら高リスク遺伝子を持つ人は、持たない人に比べて近視リスクが10倍になるとの研究発表です。」
「10倍も!近視になるってことは、遺伝子の段階で決まっちゃってるってことじゃない…。もうダメだわ~。」
【博士】
「ところが話はそんなに簡単ではありません。
香港・広州中山大学の研究チームが、一卵性双生児を対象に行った5年間にわたる近視の追跡研究では、その反対のことが明らかになっています。
つまり、まったく同じ遺伝子を持つ一卵性双生児でも、異なる環境で生活した場合、一方の子供には近視がみられ、もう片方の子供には近視が無いという現象が現れたのです。」
【ママ】
「え、遺伝子的には同じ一卵性双生児なのに、環境が違うと、近視になる子とならない子がいるってこと??」
【博士】
「そうです。
つまり、遺伝は近視になりやすいかどうかを決める一つの原因にはなり得ますが、それだけで決まるものではないのです。」
【ママ】
「じゃあ、遺伝と環境だったら、どっちの影響が大きいですか?」
【博士】
「眼育総研では、近視になる原因は、遺伝よりも環境のほうがはるかに大きいと考えています。
だって、よく考えてみてください。
もし近視がすべて遺伝子で決まるとしたら、近視の割合は、昔も今も同じでないとおかしいですよね。」
【ママ】
「そうだ、思い出したわ。
小学生の近視の割合って、この60年間で約5倍になっているんでしたね。」
詳しくは、止まらない!近視の低年齢化
【博士】
「そう!
テレビやケータイ型ゲーム、スマホなど、近くのものを凝視する頻度が高まっている環境こそが、近視の大幅な増加を生み出している、と言えるんじゃありませんか。」
【ママ】
「たしかに、メガネをかけてる小学生って、昔はそんなにいなかったわ。
今は珍しくなくて、小学校高学年になると、クラスの4分の1の子供がメガネをかけていたりするわね。
遺伝だけが原因だったら、おかしい話よね。」
【博士】
「だからこそ、一番近視になりやすい子供時代の環境を考えることで我々が目標として掲げている、『成長期が終わる20歳を超えるまで、メガネなしでも日常生活が送れるレベルに視力を維持すること』が可能になってくるのです!」
【ママ】
「じゃあ博士、『近視は遺伝か?』論争の決着はどうつくわけ?」
【博士】
「眼育総研が唱えるスタンスは、『近視には遺伝子の要素も影響は与えるが、環境の要素の方がはるかに大きい』と言う事です。
たとえ、イギリスのグループが発表したような近視になりやすい遺伝子があったとしても、そのスイッチを入れないで過ごせれば、近視にはならないわけです。
つまり、スイッチを押さないような環境で、成長期が終わる20歳まで過ごせれば、その後に、視力が0.1以下にまで下がるなど深刻な近視になる心配はなくなります。
これが、『成長期が終わる20歳を超えるまで、メガネなしでも日常生活が送れるレベルに、視力を維持すること』という目標の重要性を表しています。」
【ママ】
「そっかー。
遺伝だといって諦める事がダメで、遺伝子スイッチのオンオフに影響を与える環境の方がよっぽど大事ってことよね。
わたしも、ケンタと一緒に頑張りま~す!
それにしても、『成長期が終わる20歳を超えるまで、…』という目標の名前が、長すぎ~。
もっと短くて呼びやすい名前がないかしら?」
【博士】
「実は、私もそれを考えていました。
皆が覚えやすい名前を与えることで、この考え方が広がりやすくなりますからね。
そ・こ・で!
読者の皆さまに、この目標にネーミングを考えていただきたいです!
みごと、ドンピシャな名前をつけてくださった方には、『眼育サプリ』を1年分プレゼント~!!って、どうですかね?」
※現在の応募は終了しております。
【ママ】
「ふっふっふ、それを言っちゃったら私も参戦するわよ。
『目の過矯正撲滅運動』、『スローライフノーメガネ運動』なんてど~お?」
【博士】
「う~ん、最初にしてはなかなかですな。
読者の皆さまも、ぜひどしどしお寄せ下さい。
今後、この考え方が広く知られるようになった時に、『あれを命名したのは私よ』ってお友達に自慢できますからね。」
【ママ】
「ほんとう、そうよね。こんな機会滅多にないわ。」